年代にあった健康習慣で健康な毎日を

2015/06/03

医療福祉生協は、「健康で長生きしたい」という誰もが持つ願いを実現しようと、「医療・福祉・食事・住居」の事業と活動を通じて「地域まるごと健康づくり」に取り組んでいます。

高齢者の健康習慣(71歳以上)
高齢者の健康習慣を考えるには、高齢になったときの心と体の特徴を知っておくことが必要です。年をとると心身が衰えることは誰もが知っていることですが、実際にどのように衰えるかは以外に知られていません。健康にくらすためには、高齢者自身も家族も心身の衰えについて正確な知識を持って対策を考えることが大切です。高齢者では老化に伴う健康度の低下、経済的自立の困難、家族・社会での人間関係の疎遠、生活目標の喪失などから、不安、抑うつ状態、心気状態(からだの状態を過度に心配する)などにおちいりやすくなるといわれます。高齢者が正しい健康習慣を身につけることにより心身の老化現象の発現を遅らせ、程度を軽くすること、その結果健康に長生きすることが可能となります。たとえ心身の機能の低下はあっても日々充実した生活を送れることが高齢者のめざす健康です。

8つの生活習慣
① 生活リズムを整え快適な睡眠をとる
② 社会参加をすすめ、ボランティア活動などにとりくむ
③ 禁煙にとりくむ
④ 不適切な飲酒をしない
⑤ 適度の運動を定期的につづける
⑥ 低塩分のバランスのよい食事をとる
⑦ 間食を控え、朝食をとる規則正しい食生活
⑧ できるだけ多くの歯を保ち、かむ機能を維持する
2つの健康指標
① 体重の急激な変動をなくし、適正体重を維持する
② 適正な血圧をめざす

医療福祉生協がめざす健康習慣(16歳〜70歳)
医療福祉生協が大切にする健康観は「昨日よりも今日が、さらに明日がより一層意欲的に生きられる。そうしたことを可能にするため、自分を変え、社会に働きかける。みんなが協力しあって楽しく明るく積極的に生きる」というものです。日本人の平均寿命は20年前に比べ男女ともに4歳長くなり、高齢化率も上昇しています。また、高齢者の住む世帯は独居と夫婦のみの世帯が半数を超え、昔のように三世代が同居している世帯は少なくなり、「孤立死」や高齢者が高齢者を介護する「老々介護」などが社会的な問題になっています。社会の変化によって個々人の生活スタイルが多様化している今日、それぞれのスタイルにあった健康づくりが必要です。

8つの生活習慣
① 生活リズムを整え快適な睡眠をとる
② 心身の過労を避け、充分な休養をとる
③ 禁煙にとりくむ
④ 不適切な飲酒をしない
⑤ 適度の運動を定期的につづける
⑥ 低塩分、低脂肪のバランスのよい食事をとる
⑦ 間食せず、朝食をとる規則正しい食生活
⑧ 1日1回以上よごれを落としきる歯みがきをする
2つの健康指標
① 適正体重、適正腹囲を維持する
② 適正な血圧をめざす

小・中学生の健康習慣
子どもの健康習慣を考えるには、成長・発達の視点が重要です。発達の過程のなかでも特に重要視しなければならないことは、自立的能力を育むことです。自分で判断し自分で選び実行しその責任を負う、あるいは自分達で判断し自分達自身を律していけるようになる自立的能力、自己決定力を豊かに育てていくことです。子どもの健康を守るためには家庭の役割が大切です。

8つの生活習慣
① 健康的な「眠りと目覚めのリズム」を確立し、適正な睡眠時間をとる
② 喫煙、飲酒をしない
③ 積極的に家事の分担をする
④ 適度の運動を定期的につづけ、健康的な遊びをより多く体験する
⑤ 低塩分、低脂肪のバランスのよい食事をとる
⑥ 間食をとりすぎず、朝食をとる規則正しい食生活
⑦ 目を大切にする
⑧ よくかんで食べ、よい歯並びとかむ力を養う
2つの健康指標
① 肥満とやせすぎに注意する
② 骨を丈夫にする

乳幼児の健康習慣(0歳〜6歳未満)
乳幼児期(0〜6歳未満)の子どもの健康は、まだ自分自身で判断できる領域が少なく、親・保護者・保育士・医師等に保護される部分が大きいです。ところが核家族化など社会構造の変化により相談相手が少なく、親・保護者の中に育児不安が増大しています。乳幼児期の健康習慣の内容は、小・中学生においても大切なものですし、基本的に成人版と矛盾する点はありません。生活習慣病予防のためには乳幼児期から健康的な生活習慣を始めることが大切です。

8つの生活習慣
① 生活リズムを朝型にする
② 子どもの周囲からタバコを排除する
③ 塩分や脂肪のとりすぎに注意し、バランスのよい食事をとる
④ 母乳で育てる
⑤ 親子で歯みがきや食など基本的な口の健康習慣を身につける
⑥ 自然とふれあい、健康的な遊びをより多く体験させる
⑦ 事故の防止に努める
⑧ 父親の育児参加を積極的にすすめる
2つの健康指標
① 母子手帳を活用する
② 乳幼児健診を定期的に受ける