2017/04/19
今、幕が下がりました。みなさん心に届きましたか、あの人々の声が。富士山の噴火で山麓の村々は焼け砂に埋まり多くの犠牲者を出し、田畑は壊滅したのでした。幕府は義援金を各藩から48万両集めたのに、裁定は亡所農民を助けようとする者(気持ち)もなく、誰一人として富士に目を向けようとはしなかった。生活に苦しむ農民には集められた義援金の3割も使われなかった。大半は6代将軍、徳川家宣の御台所の御殿造営などに使われてしまう。農民の声を聞いた関東郡代・伊奈半左衛門が被災地の窮状を知り、お上の御用米を餓死寸前の被災民に施して助けるが、幕府より責任を取らされ切腹し相果てる。
今、国が「東北の復興は最優先課題、全力をつくす」と言った約束はどうなったのでしょうか。復興予算が東北ではなく他に流れていったのは皆様も御存じのことと思います。また国民の税金が福祉や年金などの社会保障に使われるより、米軍基地や軍事費など思いやり予算として多額を投じている使い道は、国民が声を出さなければ思うままに使われてしまいます。みんなで声を出して税金の使い道を厳しく監視しましょう!
原作者、新田次郎氏の「現代においても天変地異は、われわれの目の前に常にある」という言葉が重く心に響きました。
(住吉支部 福田須満子)