気をつけましょう
冬の健康管理

2020/12/23

宮崎生協病院研修医 佐藤聖香

今年も寒い冬が到来し、さらにコロナ禍で制限の多い日々が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?冬は、気温が低く、1年のうちで最も乾燥しやすい季節です。のどや鼻の粘膜も乾燥してしまい、ウイルスや細菌からのバリア機能が低下してしまいます。さらに、ウイルスや細菌は、乾燥した環境で元気になるものが多いため、ますます感染症にかかりやすくなります。

『基礎疾患のある方は、しっかりと通院、治療を』

冬は、特に風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどが多く見られます。また、新型コロナについては、今春から流行しているため、冬に流行しやすいかはまだ分かりませんが、乾燥した環境で感染しやすいとういう報告もあり、引き続き注意は必要です。インフルエンザも、新型コロナも高齢者や基礎疾患のある方は重症化しやすいと言われています。高血圧、糖尿病、肥満をはじめ、基礎疾患がある場合は、しっかりと通院、治療を継続しましょう。また、インフルエンザについては、早めに予防接種を受けておくことをお勧めします。

『つらい症状の時は、医療機関へ受診を』

風邪、インフルエンザ、新型コロナのいずれにおいても発熱、咳、喉の痛み、頭痛、鼻水、関節痛といったよく似た症状が見られ、症状だけで区別することは難しいとされています。新型コロナでは味覚障害の症状が出るとよく耳にしますが、絶対ではないため、味覚症状の有無だけで区別することはできません。例年通り、つらい症状がある時には、我慢をしすぎて重症化してしまう前にきちんと医療機関を受診しましょう。

『これまで通り、しっかりと感染予防を』

感染症に負けないで健康な日々を過ごすためには、感染予防対策が大切です。今年は、コロナ禍で、人混みを避ける、マスクを着用する、こまめな手洗いうがいをする、アルコール消毒をする、換気をする、といった感染予防対策がすでに習慣となっているのではないでしょうか。
コロナ禍のインフルエンザシーズンとなっても、やるべきことは何も変わりません。換気がなかなかつらい季節になってきましたが、暖かい格好をして、少しでも窓を開けて換気をする時間を作りましょう。常に換気扇をまわしておく事も効果的です。また、加湿器を使用したり、洗濯物を部屋干ししたりして、部屋が乾燥しないようにしましょう。
必要以上に気負いすぎることなく、これまで通りしっかりと感染予防対策をし、皆で冬を乗り越えましょう。寒い日が続きますが、心身ともに健康に気をつけ、良いお年をお迎えください。